安全実験設備保守点検

バイオハザードの防止・試料の汚染防止・有害物質の逆流防止等の目的で使用する実験設備に
 ・バイオハザードキャビネット
 ・バイオハザードクリーンベンチ
 ・クリーンベンチ
 ・ドラフトチャンバー
等があります。

これらは気流のバランスによりその性能が発揮されますので、
安全を確保するためには、当然のことながら 気流が正常かどうかが非常に重要です。

特にバイオハザード安全キャビネットの場合、
前面の開口部で、流入気流と下向き層流が複合するので、
微妙なバランスが必要です。

また、フィルタが設置されている場合は
目詰まりによっても運転に影響が出ます。
差圧をメータにより確認できる機種もありますが、
フィルタのろ材の穴あき・取り付け不良などは簡単には確認できないことが多いことと思われます。

機能を維持するために、
年1回程度、点検を行い、
気流バランス・風速・風量・清浄度等の、フィルタの状態を確認することが望まれます。

特に病原体等を扱う場合のバイオハザード安全キャビネットについては、
組換えDNA実験を行う場合に関して、各省庁から「組換えDNA実験指針」等が示されており、
その中で検査時期や検査項目が規定されています。

有機溶剤中毒予防規則には、
事業者の、局所排気装置の定期自主検査を義務付ける条文があります。

(株)セービックは、(社)日本空気清浄協会の、安全キャビネット現場検査マニュアル(JACA Std.bP7c)等に基づく点検の他、各種のクリーンベンチ・ドラフトチャンバー・クリーンブースの検査・フィルタ交換等のメンテナンスを実施しております。

主な不具合としては次のような現象がみられます。

・フィルタ取り付け時の位置のずれ
・異物の吸い込み・ガスバーナの異常火炎や突沸等、物理的な原因によるフィルタの穴あき
・UVランプ照射によるフィルタの劣化
・フィルタの目詰まり
・排気ダクト内のダンパーの故障による風量低下
・屋外排気ファンの性能低下
・ガスホースの経年劣化
・前面スライドガラスのバネの劣化

検査時期・頻度・項目についてご紹介します
(バイオハザード安全キャビネット、ドラフトチャンバー以外は推奨です)

1.バイオハザード安全キャビネット

1)検査時期・頻度
  a) 搬入・設置後、使用開始前
  b) 定期検査
    @年1回
    A腐食性の物質を扱う場合は年2回
  c) 実験室内外の移動後
  d) HEPAフィルタ交換後
  e) 部品交換後、運転条件変更後
  f ) 運転状態に疑問のある時
2)検査項目
  a) 密閉度
  b) HEPAフィルタ
  c) 前面開口部の気流バランス
  d) 照度
  e) シンクの漏水
  f ) 接地抵抗・漏電

2.バイオハザードクリーンベンチ、クリーンベンチ

1)検査時期・頻度
   年1回
2)検査項目
  a) 風速測定
  b) 清浄度測定

3.ドラフトチャンバー

1)検査時期・頻度
  a) 搬入・設置後、使用開始前
  b) 改造・修理後
  c) 定期検査
    年1回(1年を超えて使用しないならばその期間については不要)
2)検査項目
  a) 風量測定(給気・排気の能力)
  b) 設備点検

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